ローレンツ変換

まずは、時間について、tとt'について考える。
ct'=αct+βxとすると、t'=0のとき
ct=-(β/α)xとなり、
これを移項すると、β=-αc/v,α=-βv/cとなり、
これをct'=αct+βxに代入するとct'=0が得られる。
これでは、ローレンツ変換の一般的な解は得られない。
ここで仮にct'=αct+βxc^2/v^2を基にすると、t'=0のとき、
ct=-βxc^2/αv^2となり、β=-αv/cが得られる。
また、t'=0のとき動くことができる速度があるとするとそれは光であるから、v=cである。
これらをct'=αct+βxc^2/v^2に代入するとct'=αct-αvx/c。
この両辺をcで割るとt'=αt-αvx/c^2、
これをαでくくり、t'=α(t-vx/c^2)が得られる。

次に、光が両端に達するのに要する時間を考えるとΔt'=L/(2c)。
これを運動系で観察するとxy平面上に三角形の形でy軸上にL/2とx軸上にvΔtが現れる。
このときの光線の進んだ距離はcΔtとなるが、ここでピュタゴラスの定理により√((L/2)^2+(vΔt)^2)=cΔtとなる。
ここで両辺を二乗すると、(L/2)^2+(vΔt)^2=(cΔt)^2となる。
両辺をΔt^2で割ると、(L/2Δt)^2+v^2=c^2が得られ、更に、
これをc^2で割ると、(L/2Δtc)^2+(v/c)^2=1となる。更に、
これを移項し、(L/2Δtc)^2=1-(v/c)^2。更に、
これを展開、移項して、(1/Δtc)^2=(1-(v/c)^2)4/L^2。更に、
ここで両辺にc^2を掛ける。(1/Δt)^2=(1-(v/c)^2)4c^2/L^2。更に、
ここで(Δt)^2を掛け、(1-(v/c)^2)4c^2/L^2で割ると、(Δt)^2=(1/(1-(v/c)^2)(L^2/4c^2)。
この両辺の^2を外すと、Δt=(1/√(1-(v/c)^2))(L/2c)となる。
ここで最初に述べたように、Δt'=L/(2c)であるから、Δt=Δt'(1/√(1-(v/c)^2))。
この両辺を(1/√(1-(v/c)^2))で割ってΔt'=Δt√(1-(v/c)^2)。
よって、Δtの側は僅かに時間が遅れる。
光の出発点が左端でt=0でx=0にあるとすると、x=vtとなる。
ここでt'=α(t-vx/c^2)からtをくくり、t'=α(1-vx/tc^2)t。
x/t=vであるから、t'=α(1-(v/c)^2)t。
これをΔt'=Δt√(1/(√1-(v/c)^2))と比較すると、α=1/(√1-(v/c)^2)。
よって、t'=(t-(vx/c^2))/(√1-(v/c)^2)が導ける。 このとき、v=cと仮定しているため、t'=(t-x/c)/√0となる。

次に長さの短縮について。
長さの単位をlとすると、cΔtA→B=l+vΔtA→Bの関係にある。
この両辺を、ΔtA→Bで割ると、c=l/ΔtA→B+vとなる。
これを移項すると、ΔtA→B=l/(c-v)となる。
同様にcΔtB→A=l-vΔtA-Bの関係が成り立つから、
この両辺を、ΔtB→Aで割ると、c=l/ΔtB→A-vとなる。
これを移項すると、ΔtB→A=l/(c+v)となる。
よって往復に掛かる時間は、Δt=(ΔA→B)+(ΔB→A)=l/(c-v)+l/(c+v)であり、
通分すると、l(c+v)/(c^2-v^2)+l(c-v)/(c^2-v^2)となる。
よってΔt=2lc/(c^2-v^2)となる。
これをΔt'=Δt√(1-(v/c)^2)と、往復の時間であるΔt'=2L/cと比較する。
2L/c=(2lc/(c^2-v^2))√(1-(v/c)^2)が算出され、
(L(c^2-v^2)/c^2)=l√(1-(v/c)^2)となり、
(L(1-(v/c)^2))=l√(1-(v/c)^2)
l=L√(1-(v/c)^2)が導かれる。

これは、Lの運動方向の長さが短縮していることを意味する。
x'=0に対応する直線はx=vtとなり、定数αを用いてx'=α(x-vt)と置ける。
長さの両端がx'=0、x'=Lだとすると、t=0のときのx座標の差lはL=αlとなる。
α=L/lより、α=1/√(1-(v/c)^2)である。
これをx'=α(x-vt)に代入すると、x'=(x-vt)/√(1-(v/c)^2)が導かれる。
これもv=cを仮定しているためx'=(x-vt)/√0となる。